腸内環境を整えることは健康長寿への第一歩。ご自身の腸の健康レベルを把握できていますか?「腸をいたわるべき6つのサイン(前編)」では、腸がちょっとしたケアを必要としている6つのサインをご紹介します。
腸から健康を考えるのは現代ヘルスケアの主流です。腸の健康がありとあらゆる健康に関連しているとする研究結果が、多く発表されています。結論が出る段階には至っていませんが、腸を健康に保つことが全身の健康増進への重要な第一歩となる可能性があるというエビデンスは、次々と登場しています。
ご自身の腸の健康レベルを把握できていますか?ここに、腸がちょっとしたケアを必要としている6つのサインをご紹介しましょう。
1. 時々消化器系のトラブルがある(胃のむかつき、ガスだまり、膨満感など)
誰しも一度は胃の不調を感じたことがあるはずです。一時的な胃のむかつきや膨満感は自然に治ってしまいます。しかし、これは腸内環境が良好でないことを示すサインですから、決して軽く考えないでください。
2. 頭がクリアにならない
皆さんが時折感じられるもやっとする感覚は、腸の内部からきているかもしれません。研究によれば、脳と腸は直接関連しており、この関連を脳腸相関と言います。つまり、腸の健康維持は、脳の機能をベストに保つ秘訣なのです。
3. 気分の浮き沈み
セロトニン(気分を調節する神経伝達物質)は、ほとんどが腸で生成されます。腸内微生物叢が健康であればセロトニンの生成が促され、前向きな気分につながります。
4. 食べ物への欲求
塩味の強い物や甘い物を食べたくて仕方なくなることは時々あるものですが、この食べ物への欲求は腸内の微生物バランスに影響を与えることがあります。ご自分が何を欲しているかに注意を向けてみると、体内バランスを調節するために必要なものがわかるかもしれません。
5. 体重管理
これは、腸内の善玉菌バランスの維持とも関係しています。食べ物への欲求があると、甘い物を我慢できなかったり食欲をコントロールできなかったりするため、健康的な体重管理が難しくなる場合があります。
6. 睡眠不足
セロトニンレベルは体内時計や睡眠サイクルの調節に大きく影響します。(項目3でも触れましたが)腸内微生物叢を健康に保つことでセロトニンの生成が促され、それが睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの生成を助けることになります。